新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

唐(玄宗の時)の正月祝賀会での席次

奈良の大仏建立の翌年といいますから、大仏開眼供養の翌年の753年なんでしょうか、シナ大陸の王朝唐の正月の祝賀会にて、席次で日本が注文をつけ、席次が変わるという事があったそうな。

現在でも、席次というのは気を遣いますが、当時は現在どころではなかったでしょうね。
そんな当時の玄宗皇帝下の唐帝国での正月の祝賀会での事。
玄宗玉座に、皆に向き合って座ります。参加する各国の代表には席次が重要となりますが、皇帝から向かって左側は一番目に白羅、二番目大食(イスラム帝国)になっており、皇帝から向かって右側は一番目に吐蕃(チベット)、二番目に日本となっていたのに対し、日本側が抗議しました、「席次がおかしい」と。
現在の日本人の感覚では、当時の日本は小国で…でしょうが、実は当時は大国と認識されていたんです、唐から観ればイスラム帝国より重要な国としても。
白羅の事前の根回しでも有ったのか、白羅が日本よりも上座になっていたのがひっくり返って、日本と白羅の席次が入れ替わりました。日本の抗議に「確かにおかしいよね、日本の言う事はもっともだ」という事で入れ替わったそうです。
日本が白羅より格下なら抗議が通るわけありませんから、それだけ日本は唐から重要視されていたという事です。

もし日本が抗議していなかったらどうなったでしょう。たとえ事実は日本が白羅より格上であったとしも、公式には自ら格下だと認めた事になり、その後の日本と白羅の外交に影響が出たでしょうね。
何をそんな事で真剣(マジ)になってんの?と現代の人は思うかもしれませんが、当時は重要な事だった様です。

事を荒立てないで穏便に…なんて言ってる日本人は、現代の特定の人達だけなのかもしれません。古代から日本人は言う事は言っていたんですね。