新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

アイヌは先住民族…?(その2)

北海道には、今のアイヌという人々しか住んでいないところへ、突然和人がやって来て住み着いたのでしょうか。
何万年も前から列島に住んでいた人々が、大陸等からの人々と混じり合って今の和人が存在しています。
和人とアイヌは別ものなのでしょうか。

和人とアイヌは別ものではありません。先住民とは言えないんです。
縄文海進という時代がありました。氷河期の後の暖かかった(暑かった?)時代で、海岸線は現在よりずっと内陸にありました。
青森に三内丸山遺跡というのが在りますが、この時代に在った集落の遺跡です。ここは北海道の渡島半島等も含んだ一つの文化圏だったんです。北海道も縄文人の住む地だったんです。
暖かい時期が過ぎて寒冷化し、東北以北は人口が激減します。激減せず、農業が発達していたら、アイヌの様な容貌の人はそこらじゅうで見掛けるに違いありません。
寒冷化後、西日本の人口がグングン増えて行きます。大陸から移って来た人々と混じり合いながら、人口がすっかり減ってしまった東北へ広がって行きました。この人々もベースは縄文人であり、アイヌもベースは縄文人と考えられます。今のところ、アイヌ縄文人を先祖とはしないという話は、寡聞にして聞いた事がありません。

アイヌは民族というよりは、部族と言えるのではないかと思うのです。民族内に部族というのは幾つもあるもので、部族が違うだけで民族としては同じ、なんてのも在るでしょう。民族は人種とは違い、精神文化や価値観が変わらなければ、容貌は関係ないと言って良いのです。住む地が違えば、同じ民族でも風習が違って来る事は多々ありますよね。

アイヌが別の民族なら、何時、どこから来たのでしょう。縄文人より前でしょうか。
北海道は遠い為、東北の様には混じり合いが進まなかっただけではないでしょうか。
北海道に、多民族というか他人種というかが入って来て混じり、現在のアイヌの容貌になったのかもしれませんが、他からやって来て先に住み着いた先住民族とは思えません。ベースは縄文人ですから、先住民じゃないと考えます。