新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

オリンピックのボランティア

森喜朗氏の発言に失望したとかで、オリンピックのボランティアを辞退した人が何十人も出たそうです。
辞退した理由が本当にそうだったのかは分かりませんが、そういう理由で辞退する人はいるかもしれません。

しかし、そういう理由で辞退した人に聞きたいのですが、あなたは何故応募したのですか?と。
オリンピックの開催自体を止めろ、とは思っていないんでしょ?開催自体に反対する様に考えが変わったならまだしも、森氏の発言で辞退するってのが解りません。

森氏に委員長を勤めさせる様なオリンピック自体が嫌なんでしょうか。
森氏のスピーチの全容から、差別発言だとは思えませんが、たとえ差別発言だったとしても、委員会は差別を基に運営されていたんですか?
そんな話は聞きませんけどね。

東京オリンピックと銘打っていますが、オリンピックは国家事業と言ってよいものです。
オリンピック委員会の意思100%で全てが行えるわけではありません。
そこには、外に内に調整や交渉事が沢山出て来、それを処理するリーダーとしての能力が森氏には有った、とも聞きますから、森氏に差別心が有ったとしても、委員会の運営はそれとは別なところでなされていたと考える事はできないでしょうか。

森氏に差別心が有ったとしても、当該スピーチの内容は差別とは関係なく、現実の話をしているだけです。
森氏は、聞いた話だがと断っていますが、現実に何度も感じていた事なんだろうと推測します。感じていたからワザワザあんな話をしたのではないかと。
なのに、オリンピック委員会に会議の道理を弁えない女性は居ない。女性を採用できる実績を作ってくれているんだから、委員を辞める女性が出たら補充は女性をあてる、的な発言になっています。

長い会議は昔から溢れていました。長い会議に男も女も関係ないのです。
感情モロ出しで発言し合うと会議は進みませんし、会議内容からは外れた内容でのやり合いになって終わらなくなります。
感情モロ出しで発言していると、次々と違う記憶が呼び起こされ、呼び起こされた記憶を次々に発言して行く事になり、議事に関係ない話が長々となされてしまいます。
井戸端会議をやってるのではないのですから、会議の道理を弁えろ、という事なのですが、会議の道理を弁えない女性がまだまだ多いという事になります。
男にだってそういう形の弁えのなさは有ります。
が、そういう形の弁えなさは女の方が多いという事です。
会議は、そういう発言をするところではないという事を解っていない女性が多いという事であって、解る程に弁えない人は減って行き、男女変わりなくなると考えます。
これ、会議の経験を積めば解る事であり、女性自体が劣っているという事ではないんです。

会議に参加する者としての立場を弁えろという事であり、女としての立場を弁えろという話ではないんです。
次々と関連の無い話が展開して行くというのは、女性の特徴として上げられる事があるくらいですから、これを会議で行うと、だから女は嫌なんだよなんて言われる事になります。
これは、女性から女性に対しても言われます。
同じ女性にとっても迷惑なんです。会議という場での女性を下げている事になり、結果女性の進出が嫌われる事になるからです。
そして、女は黙ってろなんてな昔に回帰して行ったら、努力して来た女性にはたまったものではありません。

男女共に、良いところ悪いところがあるという事を基本に思考を始める時代になっているのに、森氏の発言でボランティアを辞めた、って何なんでしょう。

あんたら、森喜朗氏を慕って応募したワケじゃないだろうが。