新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

稲作の伝播ルート

長江から持ち込まれたというのが1番可能性が高いのかなあ。
現時点での研究からは、朝鮮半島からの伝播の可能性は低いそうです。
遺伝子解析で朝鮮半島からの伝播は無いとされているそうですし、考古学からも可能性は低いと言われています。
ジャポニカ米の遺伝子は8種類に分けられますが、中国には8種類全部存在していて、朝鮮半島は7種類で日本は3種類。
これだけを観れば、稲作は朝鮮半島から伝播したと思ってしまいますが、朝鮮半島に無い遺伝子のbが日本に存在していて、これが日本では1番多い種です。
中国でもbが1番多い種ですが、何故か朝鮮半島には存在しません。
そのうちお得意の持出しで存在する様になるかもしれませんが、現代においてシッカリ記録が残されているので、「稲作を伝えてやったんだ!」は今のところ言えないでしょうね(兎に角朝鮮から……と言ってる人はいるようですが)。
この遺伝子が、日本の稲作が朝鮮半島からの伝播ではない事の決定的証明なのだそうです。

更に、考古学から観て現段階では、稲作が朝鮮半島から伝播して来たとは言えないのです。
朝鮮半島における稲作の跡だろう最も古いのが3千年前弱、これは陸稲です。
水稲はその5百年ぐらい後になります。
日本での水稲は、最も古い物で3200年ぐらい前。
プラントオパールが遺跡から大量に発掘された事から、陸稲は6千年以上前から栽培されていた可能性が出て来ました。
茎などがないとプラントオパールは遺らないので、集中的に植生していた事になり、「栽培してたんじゃね?」となった様です。
朝鮮半島よりズッと古いという事です。

朝鮮半島は、畑作に関しては日本列島より古くから根付いて行った様で、3千5、6百年前辺りからの事だそうです。シナ大陸から入って来た様です。
この時に青銅器も同じく伝わって来たらしく、本格的な畑作は日本列島より朝鮮半島の方が早いという事です。
まあ、今から7千年前ぐらいから、誰も居なくなっていた朝鮮半島に移住して行ったのは縄文人で、岡山県から6千年以上前のプラントオパールが出て来ているので、縄文人が稲を朝鮮半島に持ち込んだ可能性はあります。
勿論、大陸からも入って来たでしょうけれど。

私にすれば、朝鮮半島を経由しないで持ち込まれようが経由したのかはどうでも良いのです。
どうだったのかが分かれば宜しい。
たとえ、稲が日本列島経由で朝鮮半島に持ち込まれたのだとしても、誰かさん達みたいに「恩を感じろ」とかそんな事を言って威張ったりする気持ちはまるでありません。
「ヘ〜、そうなんだ」としか思いません。
自分の所が凄かろうがそうでなかろうが、実際どうだったかは別の話ですから。

捏造したり改竄したりしたもので悦に入ってんじゃねえ、この分野に入って来んじゃねえ、スカポンタンが!……と言ってしまいたくなるのでありました。