新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

ロシアのプロパガンダが効いている?

ロシアが、国内向けに流している報道内容が、南アジア、アフリカ、中南米、更にはベトナムでも真実として受け入れられているらしいとか。
という事は、西側諸国の報道内容の方をフェイクニュースだと思っている事になります。
勿論、各国の政府レベルでは実際どうなっているかは分かっているでしょう。
しかし、国際社会を生き抜いて行く為には、どういう立場をとりながら切り抜けて行くかという事になると話は別です。
大前提である「軍事進行はダメ」に対する直接的な発言を避けながら、ロシア制裁に反対したりします。
ロシア軍による虐殺行為も、ハッキリ確認出来る情報を得ていない現在はどうこう言えない……的に発言を避けます。
まあ、殺害された人々がいるのは間違いないですから、流石に「ロシア軍がやった事ではない」とは、政府レベルでは言えないでしょう。
ロシア軍が殺害していないなら、ウクライナ軍がやった事になりますから、流石に断言出来ないでしょうね。

しかし、民衆レベルになると話はちがいます。
ロシアの国内向けプロパガンダを、自国語に訳して盛んに流す報道機関や個人もいるそうです。
ロシア大使館も、その国の言語でセッセと発信しているそうです。
在日本ロシア大使館のツイートもそうですから、他の国々でもそうだろう事は想像に難くありません。

日本の場合は、元々ロシアは敵みたいに思っている人は結構いますから(あくまで国レベルであり、個人に対してはそんな思いは薄い様です)、ロシア大使館のツイートやロシア擁護側の発言には、批判がガンガン飛びますので、ロシアのプロパガンダが大衆に受け入れられる事は無いと思います。
しかし、他の国々では事情が違います。
南アジア、アフリカ、中南米……欧米に長い間悲惨な目にあわされた歴史を持つ国々です。
中南米は、アメリカにいたぶられていた国々。
「あいつら碌なもんじゃない」との思いが、心の底に刻まれているとか。
なので、ロシアのプロパガンダの方へ流れてしまうのも不思議ではありません。

日本では、学校では教えられなくても語り継がれた人が沢山います。ロシア(旧ソ連)軍に何をされたかを語り継がれ受け継いでいる人が沢山います。
今までは話す機会が無かった人も、今回のロシアの行いを機会に、満州樺太で行われた事を子供や孫に話す人も多いでしょう。
自分の親の経験を孫にとか、自分のお爺ちゃんお婆ちゃんの経験を子供にとか、全国で聞かされている子供達が沢山出ていると思います。
「ロシアの軍隊は恐ろしい」と思ってしまう子供も多いでしょうね。実際酷い連中が居るのは確か。
ただし、「20分後に○○部隊が回って来るから……」と教え回っている若い兵隊達が居た、との親ロシアではないウクライナ住民の証言もありますから、第二次世界大戦時のドイツへの進軍途中にやらかしまくった時よりは、マトモな兵隊はある程度居る様です。

さて、アフリカとか南アジアとかロシア制裁に反対する国の大衆。
ロシアから日本人の様な目にあわされていない国々の大衆は、欧米には酷い事をされた歴史がある事から、欧米に支援されているウクライナの方が酷い事をやってるに違いない、と思わされても仕方ありません。
ロシア発のプロパガンダが効いている国々が何故あるのか。
欧米がやらかして来たからこそ、プロパガンダが効いている国々が存在するのでしょう。