インフルエンザを思い出してみよう。
2018〜2019シーズンでのインフルエンザと診断された人は約1000万人。症状が軽いので受信しなかったとか、報告医療機関になっていない所で診断された人を入れて推測すると、約2000万人が感染したと言われている。全人口の2割未満である。
1シーズンのうち、約半数の500万人が最盛期の1ヶ月間でインフルエンザの診断を受けている。という事は、推測で1000万人が感染している事になる。これが1ヶ月間に集中しているわけだ。
最盛期の1ヶ月間の更に最盛期は、だいたい1週間から10日ぐらいのようだが、最盛期1ヶ月間平均の倍ぐらいになっている。
インフルエンザ流行期であっても、注意喚起はあれど市中の暮らしに感染予防行動は見られない。
ブワーッと広まり、スーッと消えて行くが、再燃してまたブワーッと広まる事はあまりない。集団免疫が発動したのかもしれない。
コロナの場合重症者が多いのか、死亡率はまだまだインフルエンザより高い。という事は、重症者病床も埋まり易いと言える。感染力も強いから、否応なしに予防行動をとらざるを得ない。その効果で、流行最盛期のインフルエンザほどにはならないで済んでいる。
という事は、自然感染による免疫を持つ人の増え方が鈍いという事にもなる。
そういう状態だと、増えたり減ったりを繰り返すのだろうか。
一気にブワーッと広まるにまかせていれば、とっくに治まっていたのだろうか。いや、それは出来ない。何せ重症者が多く、死亡率もインフルエンザより高い。ましてや感染力も数段高いとなれば、それこそ医療現場は崩壊するだろう。
ワクチン接種しても、感染はする。重症化もするし死亡もする。しかし重症化率などは下がる。
ワクチン接種して、感染予防行動をし、重症者を集中させないでダラダラ?やり過ごすしかないのかもしれない。
北海道における第8波下で、コロナ患者の収容で空き病床が無くなり、他診療科の救急二次を中止にする医療機関が出て来たと聞く。これも医療崩壊だろう。
単純に考えてみる。もし世界中でコロナが広まるままにしておいたら、コロナは既に治まっていたのだろうか。治まっていたかもしれないが、阿鼻叫喚的な恐ろしい状態になっていたのではなかろうか。
高齢者は激減していたに違いない。医療現場は滅茶苦茶になり、医療機関は破壊されるは街中で暴動が頻発していたかもしれない。
ヤケクソになった人々が暴れ回ったろうなあ、と。
国の人口比で観てみると、韓国やフランスでは感染者が5割を超える。イギリスもドイツもアメリカも、3割を超えている。
日本はまだ2割未満。ブラジルも2割未満。まだまだ波は繰り返すだろう。
ただ、インドは数%にとどまっている。何故なのかは分からない。
第8波だ、ウワーッ大変だ、どうするんだ……と煽られても慌てずに、淡々とやって行くしかないのだろう。