新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

アメリカのアフガニスタン撤収

そりゃあ撤収しますよ、アフガニスタン政府軍がダメダメなんだから。
アメリカからすれば、戦う気が無い連中の為に米兵が命を失うのはゴメンでしょう。
政府軍兵士にやる気が無い人が多いのは、政府が粗末に扱うからとの話を聞きます。
汚職が上から下まで蔓延し、「守るぞ!」なんて気概は無いに等しい様です。
アフガニスタンイスラムの国であり、政府側もタリバンムスリムの集団である事に変わりはありません。
コーランハディースを基に生きて行くのは同じです。
それを、どこまで厳しく守るか守らせるか、とかの違いはあるでしょうし、解釈の違いもあるのでしょうが、基本は変わらないと思います。
タリバンは、厳格に守る人々のアフガニスタンにしたいので、厳格とは見做せない政府を倒して、アフガニスタンを本来のムスリムの集団にしたい、と思っているのかもしれません。
タリバンという集団の始まりは、神学生達だったといいます。
しかし、コーランハディースを厳格に解釈するという事は、過激になるのではないかと。
実際、世界からは過激派に分類されています。

ムスリムには、殉教に向かう人が居ます。死は、誰にとっても恐ろしいものですが、その恐怖を乗り越えられる教義があります、殉教者は天国に入れるという。
乗り越えられる人は、全体から観ればかなり少ないのでしょうが、そういう人がタリバンにはかなりいるのかもしれません。
一方、政府軍には信仰心から兵士として戦闘に臨んでいる人はどれぐらいいるのでしょう。
アフガニスタンにしても、国家という集団意識よりも部族集団としての意識が強いそうなのですが、一応お仕立てているイデオロギーで体を張る集まりのタリバンと、部族ではなく政権を守る為の各部族からの寄せ集めでは、士気がまるで違うでしょうね。
汚職で金が吸い取られ、戦闘する兵の扱いが悪いなら、士気が低いというより、やる気など出ないと思います。
ましてや、命有っての物種ですよね。
そんななら、5倍や10倍の兵力があってもあまり役には立たないんじゃないかなあ。
で、金は掛かるは兵士は死ぬはですから、そりゃあ「じゃあ帰るね〜」になりますわなあ。