新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

イスラム教が豚肉を禁止しているのは?

イスラム教のみならず、ユダヤ教も豚肉は禁止されています。
ユダヤ教イスラム教も、ナザレのイエスが活躍した場も中東です。
キリスト教は、特別禁じているものは無い様です。個人的に控える人とか分派にはあるようですが、マルコの福音を引用して「禁じてませんよ」と話す牧師さんもいます。
キリスト教でも豚が禁止されていたら、ヨーロッパでも養豚は消えていたかもしれません。
中東でもエジプトでも、古くは豚が飼われていたらしいので、イスラム教が出て来なければ現在でも豚を食べていたかもしれません。

イスラム教徒ではない人達からみれば、当時豚を食べる事は危険がともなったにもかかわらず、豚を食べて命を落とす人達がいたから禁じたのだろう、と考えるでしょう。衛生管理が発達した現代であるから、豚は禁止ってのもなんだかなあ、と言う人もいるでしょう。
そんな事をイスラム教徒に言う人もいるそうです。
しかし、イスラム教徒からすれば、教えは時代によって変わって行くものではなく普遍のものですから、豚肉を食べない理由は「コーランに書いてあるから」なんです。
それ以上でもそれ以下でもなく、『教え』だからなんです。
なので、食べてはいけないとされた当時の理由だなんて事を、あれこれ考える事はしません。
当時の事情を考えた教えじゃないの?なんてな事をイスラム教徒に言ったところで、「言ってる意味が解りません」にしかならないでしょうね。
イスラム教徒は、人工に作られた教義に従っているとは全く思っていません。神の言葉に従っているわけで、神は全知全能で間違った事を言わないので、「言ってる意味が解らない」どころか、「神を冒涜するのか!」になってしまうでしょう。
なにせ、コーランは『最後の言葉』なのですから、「もう食べても構わない」なんて啓示が降りて来るわけがないのです。

イスラム教は、唯一正しい全人類が従うものだと思っていますから、日本の学校給食にハラール食を採り入れたとしても、「当たり前、日本は正しい行いに改めた」と思うでしょうね。
まあ、そうでもないイスラム教徒も居るんでしょうが、啓典に忠実であればそうなります。

学校給食へのハラール食採用は、多文化共生ではなく、他文化強制だと思います。