新兵衛の覚え書き

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中国応城市で、市の共産党トップは辞めろデモ

中国の自治体は、市長等はいますがトップではありません。中国共産党○○市委員会書記とか、中国共産党○○省委員会書記という人がトップです。
武漢市の更迭された市長は、中国共産党武漢市委員会副書記でした。
今回の騒動は、湖北省内の応城市で起こったものです。

最近からみたいですが、都市の集合住宅(以下団地と呼びます)では食料品の集団購入を行うところが出て来ました。
団地の誰かが管理者(窓口)となって、食料品を安く購入するシステム。団地なだけに人数が多いですから、大量に購入できるので安くなるという事でしょうか。
ニュースでは、「管理会社と大手スーパーが!」と言っていますので、食料品の流れは、市場→スーパー→管理会社→消費者の様です。
管理会社は、売上の何%かは分かりませんが、取り纏め等の報酬を業者から受け取る様です。
この管理会社って何なんでしょうね。仕組みがわかりませんけれど、住民は悪く言ってます。

武漢コロナウイルスで規制が始まるまでは、共同購入しようが個人で買ってこようが自由だったのでしょう。
外出規制が始まり、団地の人々は個々での売買が禁止され、管理会社を通してしか買えなくなりました。
これを決めた応城市の共産党委員会書記に「辞めろ!」と言ってるわけです。

市場では、武漢コロナウイルスが騒ぎになる前の価格と現在の価格はほぼ同じなんだそうです。
ところが、消費者へは5倍になって売られているのだと。生鮮食品はだんだん鮮度が落ちて来ているのに価額がガバチョと上がってるものだから、住民がいよいよ怒り出したというわけ。
市場にはキチンと商品が入って来てるという事なので、スーパーでの売れ残りを持ち込んでいたんでしょうか。
共同購入するシステムを作ってしまったばかりに、買い物に出なくても済むんだから出るな、となったのかなあ。
そのシステムのない暮らしをしていた人達は、買い物に出る回数を強制されてはいても、個人で買いに行けるので値段や品を選べますが、団地の人達はそれが出来ないのですから、悪どい奴なら何をやるかといえば、暴利を貪るでしょうね。

個人売買を禁止したままのトップのせいで、粗悪なものを何倍もの値段で買わされ続けたらたまったものではありません。
それはあまりに酷いとばかりに、独自に業者を開拓して食料品を持ち込んだ人がいました。
住民にとっては万々歳ですが、この食料品を管理会社に強制的に回収させ、食料品を持ち込んだ人は逮捕されてしまいました。

「○○は辞めろ!」のデモは、食料品を持ち込んでくれた人が逮捕された事が引き金になった様です。
これは、共産党自体を批判している事にもなってしまう為、お決まりの武装警察の登場となりました。

スーパーや管理会社は結構稼げたでしょうね。
収賄天国の中国ですから、この暴利の一部が委員会書記とかの連中に渡るというのは想像に難くありません。その他一般人民が大変かどうかは、自分達が困った事にならない限りは気にもならない連中の様です。
武漢コロナウイルスで死ぬか餓死するか処刑されるかなら、一か八かで市の共産党トップを非難するでしょう。

日本人みたく大人しいのは、世界でも珍しい様です、皆さん大人しくありません。
なので、こんな扱いをされたら大騒ぎになります。
ただし、相手は共産党ですから殺されに行く様なものかもしれません。