新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

茨城県議会議員選挙

自民党現職10人落選だそうだ。統一教会問題が影響したとの論評だが、投票日の数日前に岸田首相は防衛費増額の為の増税を検討、と言ってしまっていて、これはどのぐらい影響したのだろうか。

 

茨城県といえば保守系が強い。つまり自民党が強いのだが、現職が10人も落選したのは統一教会の影響大なのかもしれない。しかし、県民の生活に直接かかわって来るのは統一教会の事より増税だろうに、岸田首相の増税検討発言にマスコミは大して反応しないし、野党は統一教会とスキャンダルと民間人だった頃の議員の発言に攻撃を集中させ、増税への国民の危機感を消し飛ばしてしまった。

 

当該選挙の投票率は40%を割った。増税反対で全国が盛り上がっていれば、投票率はもっと上がったかもしれない。そして一地方選挙といえど、来春の統一地方選挙の前哨戦で自民党がボロ負けすれば、増税は検討で終わったかもしれない。地に足が着かない岸田首相であるから、国民の生活に直結する増税をやったら自民党は敗けるぞ、と迫った方が効き目があったのではなかろうか。

 

野党やマスコミや有識者政治活動家という声が無駄にデカい連中は、戦争したいから増税するのだろう、という主張である。故に増税反対というわけだ。国民生活に直結する事を主とした、整然たる主張は終ぞなされなかった。

考えてもみろ、と言いたい。日本を危機的状況にしている原因を。現実に、他国は既に害を及ぼされて来ている。ベトナム、フィリピン、インドネシア、オーストラリア……、暴力で支配しての搾取をジワジワ広げている国が、直ぐ傍にあるではないか。

日本国内を見よ。マンションを事務所にしていた暴力団住民運動で退去させる際、国家権力(警察)が守ってくれたではないか。守ってもらっていなかったら、捻り潰されたろう。

暴力団が相手だからといって力を使ってはならない、話し合いでと言って通用するわけがない。暴力団は、暴力による支配と搾取こそが真骨頂であり、それが彼らの存在意義だ。隣の国も、存在意義は同じだから襲ってくるのは必然だ。そんな者を相手にしなければならないのに、戦争したいから増税するんだろうとトンチンカンな事を言っている場合ではない。そんな事を言ってばかりいるから、世論で増税を潰せないのだ。

ワザワザ増税しなくても防衛費増額はできる。なのにそれを選挙の争点にしないから、選挙の勝敗と増税は関係ありません、増税しないと日本が危ない、みたいに言われて増税を押し通されてしまうのだ。

 

話が随分逸れてしまったが、茨城県議会議員選挙の自民党敗北の原因は、単に自民党を叩きたいというのが反映しただけで、国家観を持って投票した人達の思いが反映したわけではなかろう。

茨城県の選挙は「兎に角増税派」を抑え込む良い機会だったのに、民の意識・知識を高める事もできずに終わってしまった。新聞・TVから情報を得て判断している有権者が選挙を左右しているうちは、意識・知識が高まる可能性は物凄く低い、新聞・TVがあんなだから。

 

官僚等を抑える勢いをつけるどころか、日本は貧困へのスピードを増してしまうだろう。

兎にも角にも、機会を逃してしまったといえる。