ディズニーの映画、『リトルマーメイド』が日本でも9日から公開されているそうですが、世界で既に公開されている国々では客入りが芳しくないとの事。
興行収益は1億ドル程度の赤字になるだろう、との予想が多数だそうです。
リトルマーメイド……アンデルセンの『人魚姫』が原作でしたよね。作品が世に出て200年近く経ちますが、有名なファンタジーとして現在も大者?の地位にある人魚姫。
劇団四季にもリトルマーメイドの演目がある様です。
今回のディズニーの実写版リトルマーメイドが話題になったのは、主役がアフリカ系だからです。
「素晴らしい、是非観たい」という事で話題になったのではなく、「人魚姫にまで現実世界の政治を持ち込むのは如何なものか」という事で話題になったのです。
政治活動家系(マスコミ含む)は、「黒人差別のない公平な映画」的に囃し立てるも、世間の本心は「こういう作品にまでポリティカル・コレクトネスを持ち込むんじゃねえ」だったのではないかと思うのです。
人魚姫の作者アンデルセンはデンマークの人。お話は白人で構成されています。人魚姫も白人の姿と同じとの設定なのは、疑う余地無し。白人で構成された地で繰り広げられるお話であります。
海も、地中海なんじゃないかと思われます。ヨーロッパ側の地中海の何処かが舞台なんだろうな、と。
映画だって、歌ってる時に出て来る背景の建物は、王族とか貴族とかが住むお城になってます。人魚姫が恋するのがヨーロッパの王子様ですから、当然そうなりますよね。
アンデルセンは北欧の人ですから、当時のアンデルセンの回りはゲルマン人とかスラブ人がほとんどだったでしょうから、キャストが白人で構成されるのはおかしくもなんともありません。人魚の王族のみワザワザ黒人に設定しないでしょうね。アンデルセンに、黒人に対する差別心が有ったかどうかは関係無く、キャストを白人で構成しても何らおかしくは無いのです。
上半身が白人と同じ見てくれの人魚姫が繰り広げる、白人の世界のファンタジーとして、国際的に親しまれて来たお話なのです。
もう1度言います、白人の世界のファンタジー。
これを、黒人の世界のファンタジーとして作り変えるのは構わないと思います。
映画『七人の侍』を、『荒野の七人』という西部劇にアレンジした作品に、文句を言う人はほとんどいないのと同じで。
しかし、今回のリトルマーメイドは、舞台設定はアフリカではありません。主人公だけワザワザ黒人系にした感バリバリですから、「なんだ、この違和感は!」になっても不思議ではありません。
白人の世界で繰り広げられるファンタジーとして定着して親しまれて来たものに、ポリティカル・コレクトネスを持ち込まれたら、楽しさ半減です。
黒人世界のファンタジーにしてしまえば良かったんじゃないかい、と思ってしまうのでした。
悪領主を住民が懲らしめるだけの単純な内容なら受けても、共産イデオロギーが入る主義主張が本分のような内容になると、全然面白くなくなるのと同じで、リトルマーメイドもポリティカル・コレクトネスが本分の映画だと肌で感じられちゃったのでしょうか、赤字で終わるかもしれません。