新兵衛の覚え書き

見た聞いた読んだ浮かんだ思い出した……を書き留めています。

イスラエルとハマス

ハマスは、住民の面倒は積極的にみる様です。なので、選挙に勝ったのだろうと考えます。ヨルダン川西岸地区イスラエルにドンドン侵食されていているのに、2国共存なんて眠たい事いってんじゃねえ、と思ってるパレスチナ人が多いから、ファタハは選挙で敗けたんでしょうね。他のアラブ諸国同様汚職も酷いと聞きますから、選挙で敗けるのも頷けます。

でも、ハマスの目指すイスラム原理主義国家は嫌だ、というパレスチナ人もそれなりに居る事から、ハマスの獲得議席数は約58%であり、ハマスが勝手三昧できるわけではありません。ファタハ社会主義第二インターナショナルの国際組織に加盟していますし、武闘派のPFLPやDFLPはマルクス・レーニン主義といいますから、ハマスとは合わないでしょうね。

 

住民の面倒を積極的にみる団体だからといって、イスラエル消滅を目指しているハマスですから、移住して来て何世代にもなるイスラエル人からすれば、「だから何だ」になるのだろうと思います。

移住するユダヤ人がドンドン出だす前のパレスチナの人口は60〜70万人ぐらいだったと推定されているそうです。その内のユダヤ教徒は数万人で、キリスト教徒と合わせても1割ぐらいだったみたいです。

イスラム教が改宗を迫っても、改宗しないで生き抜いて来れたユダヤ教徒が存在していたのにはちょっと驚きました。まあでも、イスラム教徒が大半を占める地でも他教徒に対する扱いは温度差があると聞きますから、何とか生き抜いて来れたんでしょう。

イギリスが入って来る前に、オスマン帝国から独立したイスラム原理主義国家が出来ていたら、ユダヤ教徒キリスト教徒はほぼ居なくなっていたでしょうし、ユダヤ教徒が入植なんてできなかったろうなあ、と思います。

そうであったなら、ハマスなんて存在しなかったでしょうし、PLOも存在しなかったでしょう。当然イスラエルも存在しなかったでしょうから、今回のイスラエルハマスの戦争は起こるはずもありませんが、まあ、IFをいってもしょうがありませんね。

 

イスラエルの、ヨルダン川西岸地区で行っている行為はエグいですが、パレスチナ自治区を国家と承認して主権をみとめれば、バレスチナの国内で今以上の「イスラエル消滅作戦準備」をされるのは目に見えていますから、イスラエルパレスチナ人に対する酷い行いは止めないでしょうね。

ユダヤ人がパレスチナに移住して来る様になったのは、オスマン帝国が滅びる前です。

山口県広島県島根県岡山県を合わせたぐらいの面積(あるいは秋田県岩手県を合わせたぐらいの面積)に、60万人ぐらいしか住んでいなかったのですし、日本みたいに山だらけの地とは違いますから、ある程度のユダヤ人が入って来たからといって、大した事もないかもしれませんが、短期間に何十万人もやって来たら、「何なんだお前ら、余所者が他人の土地に入って来て国とか創ってんじゃねえ!」になるのは、これはいたし方ないでしょうね。

イスラエル建国より前から、ユダヤ人とパレスチナ人は襲いあっていたそうです。そりゃそうなります、文化の違う集団が短期間で現れたら。

長い間隣り合っていても、文化が違えば混じり合わないまま、なんてのが世界の現状。

多文化共生?

無理ですよ、世界を観たらわかるでしょうに。

 

日本の、外国人をドンドン入れる政策は、明日のパレスチナになってしまう様に思います。

まったく、碌でも無い事してくれます。